アルゼンチン(Argentina)

目指せ世界三大瀑布のひとつ、イグアス!(長距離バスで向かおう編)

※この記事は2012年8月時点の経験を基に書かれたもので、最新の情報と異なる場合が多々あります。「昔はこうだったんだな」と、近代史の勉強のような感じで軽く読み進めてみてください。

 

日本人が大好きな「世界三大〇〇」というものは、それこそ地球上に数えきれないほどあります。アルゼンチンには「世界三大瀑布」のひとつであるイグアス滝があります。

このイグアスの滝に行くのは、それこそ大冒険といっても過言ではありません。

今回はその大冒険の序章です。

イグアスの滝(Las Cataratas del Iguazú)

イグアスの滝はアルゼンチンとブラジルの国境にある滝です。

同じく世界三大瀑布のひとつであるナイアガラの滝を大きく超える規模であり、壮大な眺望が訪問客を一人残らず魅了します。

長距離バスが最も一般的

友人のJさん曰く、アルゼンチンの国内線は高価なため、安く済む交通手段で行くのが一般的なようです。その安く済む交通手段というのが長距離バスです。ブエノスアイレスから各地に向けて長距離バスが運行しており、イグアスの滝に向かうのであれば乗り換えなしで行けます。

レティーロバスターミナル(Terminal de Omnibus Retiro)

ブエノスアイレスから各地に出発するバスはこのターミナルから出発です。

バスのチケットはインターネットでも、このターミナル内の窓口でも購入できます。窓口でもクレジットカード支払いは可能なので、現金がなくても安心です。ですが、クレジットカード決済の場合はパスポートを携帯することを忘れないでください。アルゼンチンではクレジットカード利用時には、身分証明書の提示を求められます。(現在はわかりませんが、2012年の時点ではそうでした。)

管理人はそのことを知らず、パスポートを忘れてチケットを購入できませんでした。そのため、翌日の出発前にもう一度ここに来ざるを得ませんでした。二度手間になってしまいましたが、無事にチケットは購入できました。

パスポートは常に携帯しておいてください。

拠点とする街はプエルト・イグアス(Puerto Iguazú)

アルゼンチン国内でイグアスの滝に最も近い街です。

イグアスの滝観光の際に拠点にする街は、アルゼンチンのプエルト・イグアス、ブラジルのフォス・ド・イグアス、パラグアイのシウダード・デル・エステの3か所があります。ですが、アルゼンチン国内から向かう場合はプエルト・イグアス一択です。

超長距離バス

イグアスの滝に向かう乗客はかなり多いです。すっかり暗くなった時刻にバスに乗り込みます。

プエルトイグアス行きの長距離バス (3)

座席のグレードは3段階

座席がフルフラットになるカーマ、フルフラットにはならないが足元の広いセミカーマ、一番安いエコノミーの3段階が設定されています。1階はエコノミー席のようで、席数数が多くスペースも狭そうです。費用は安く済ませたいですが、翌日午後までバスに乗り続けるのはエコノミー席では厳しいです。ということでセミカーマにしました。

管理人たちの座席は2階席でした。2階席に上がると広々とした座席ばかりで、セミカーマ席を購入した乗客はここで過ごすようです。足元のスペースも確かに広く、枕や毛布も各席に置いてあります。セミカーマへのアップグレードは、快適に過ごすための必要経費だったと実感できます。

このバスにカーマクラスはなく、別の目的地に向かうバスでは設定があるようです。プエルト・イグアス程度の距離では必要ないのでしょうか?

プエルトイグアス行きの長距離バス (1)

セミカーマ席では食事も提供される

バスは何か所かのターミナルを巡り、乗客を増やしながら進みます。出発後しばらくすると食事が運ばれてきました。エコノミー席では食事サービスがないようです。

食事の提供はありがたいのですが、座席にテーブルになるようなものはありません。飛行機のシートのように折り畳み式のテーブルもなく、どうやって食べればいいのかと不思議に思っていました。すると食事の提供前に、プラスチックの簡易テーブルが各自に配られました。赤ちゃん用の、椅子に取り付けるテーブルと言えばイメージしやすいでしょうか。しかしこのテーブルは椅子ではなく、体(腿の外側)にはめて利用するといった感じです。なかなかおもしろいシステムです。

食事メニューはサンドイッチ、コールスローに軽めのスイーツ、飲み物です。飛行機の機内食よりも若干レベルが落ちる程度ですが、食料持参や購入の必要がないだけありがたいです。

プエルトイグアス行きの長距離バス (2)

合計3回の食事が提供されたので、空腹に耐える必要はありませんでした。

ブラックコーヒーという概念が存在しない

飲み物は飛行機内のように何種類から選択できます。ブラックコーヒーを頼んだのですが、すでに砂糖がたっぷり入っています。ミルク(クリープのようなもの)の粉や砂糖が別に添えられているにも関わらずです。Jさんはその甘いコーヒーに、添えられた砂糖をさらに加えています。こんな甘いものばかり摂取していたら、喉がイガイガしてしょうがないです。次の食事からは砂糖の入っていない紅茶を頼もうと思いました。

食事は決まった時間のみの提供ですが、コーヒーポットはバスに備え付けてあります。好きな時にコーヒーは飲めるのですが、すでに砂糖がたっぷり加えられています。つまり日本でいうブラックコーヒーは、このバスの中では手に入らないのです。そんな甘ったるいコーヒーを飲んだところで、喉の渇きが潤うはずもありません。このコーヒーポットに砂糖をあらかじめ加えとくのは、ありがた迷惑以外の何物でもありません。

車内にトイレはたった1つ

バスの中にはトイレが1つしかありません。なので余裕のあるうちに行っておく必要があります。

食事もトイレも備えついているためか、このバスは乗客に一切の休憩時間を与えません。途中のバスターミナルで乗り降りする乗客交換の他に、食事で出たゴミの放出や新たな食事の補給は行いますが、乗客は車内に缶詰めのままです。

プエルト・イグアスに到着するまで、1回も娑婆の空気は吸えません(笑)。

車内では映画の上映もある

数十時間もバス車内に缶詰めではさすがに厳しいとバス会社も思っているのか、モニターでは映画の上映があります。当然乗客に選択権はありませんが。

1回目の夕食の提供後、映画上映が始まりました。しかしフランス語の音声でスペイン語の字幕だったので、英語しかわからない管理人は何が何だかわかりませんでした。夜もふけてきたし、鑑賞してても仕方ないと思い寝ることにしました。

プエルト・イグアスに到着

所要時間17時間以上、走行距離1,200kmでようやく、イグアスの滝観光拠点の街プエルト・イグアスに到着しました。

足元はゆったりしていたとはいえ、よく眠ることはできませんでした。なので到着時にはクタクタでした。

 

次回はプエルト・イグアスの紹介です。

 

それではまた!

 

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