アルゼンチンのウシュアイアには「南フエゴ鉄道」と呼ばれる世界最南端の鉄道があり、世界中の人に人気です。ですがその鉄道に乗車するには、前回邪魔者扱いしたティエラ・デル・フエゴ国立公園に入らないといけないのです。
ティエラデルフエゴ国立公園が邪魔!パンアメリカンハイウェイの終点
国立公園には入らなくとも、せめてその鉄道の一駅くらいは見ておきたいです。なので、国立公園外にある駅を目指してみることにしました。そこに行くには、パンアメリカンハイウェイ3号線を進んでいくしかないのですが…。
今回はウシュアイア駅に至る道中に関する投稿です。
ウシュアイア駅(Estación de Ushuaia)
南フエゴ鉄道の始発駅です。
パンアメリカンハイウェイ3号線から入ってすぐの場所にあります。
宿からは歩いて行けない距離じゃない
管理人が滞在する宿はウシュアイア中心部から南西にあり、中心部から目指すよりはるかに近い位置から開始できます。
距離にして約6km、徒歩での所要時間は1時間半ほどと表示されました。宿のホストも「ここから歩いて行けない距離じゃないから、楽しんでくるといいよ」と言っていました。往復で12㎞、合計3時間ならば不可能な行程ではありません。気力が充実していて、なおかつ気象条件がよさそう(だいたい晴れ)な日を選んで敢行することにしました。
パンアメリカンハイウェイ3号線には歩道がない
住宅地から出発し、「PARQUE NATIONAL」という看板があるロータリーに辿り着きました。
まっすぐの道です。歩道などなさそうです。しかも道路の全面が溶けた雪と泥でぐちゃぐちゃです。この時点ですでに心が折れかけました。意を決して進み、パンアメリカンハイウェイ3号線に合流します。
歩道がないため、行き交う車は気を付けて走行してくれます。ですが、中にはまったく気にせず泥をはねて走っていく車もあります。こんなところを歩いている人間の方が悪いのでしょうか?
パンアメリカンハイウェイ3号線をひたすら西進
何十台もの車が管理人の横を通り過ぎていきます。全員が国立公園に向かうのでしょうか?だとしたら行き交う車の数が少なすぎる気もしますが。
舗装されていないのかと思われるほど、全道程がぬかるんでいます。ぬかるみの程度がマシな場所を探しながら歩いていたため、通常よりもはるかに長い時間がかかっています。
Google Mapは近道を表示した
Google Mapで事前に調べていたルートによると、分かれ道にて近い方の道を行くよう表示されていました。
実際の看板はパンアメリカンハイウェイ3号線である左を指し示しているのですが、Google Mapが表示するのは右に行く道です。
ここまで歩いてきて、パンアメリカンハイウェイ3号線上ではさんざん泥はねをくらっています。これ以上くらうのは嫌なので、右の道を行くことにします。これが大失敗だとも知らずに…。
右の道を実際に行くとなぜか行き止まり
右の道を進んでいくと、さらなる分かれ道がありました。
どう見ても右の道は遠回りになりそうで、ハズレだとわかります。なのでまっすぐ行きますが、関係者以外立ち入れないゴルフコースになっていました。
写真では見づらいですが、数百メートル前方にはウシュアイア駅と思われる建物が見えています。汽笛の音も聞こえたので間違いはないでしょう。しかしどこを見ても入れそうにありません。
泣く泣く引き返して右の道に行くと、女性が門番をしているよくわからない道でした。管理人を見かけた女性が外に出てきてくれたので話をしますが、英語がまったく通じません。カタコトのスペイン語で説明しますが、「ウシュアイア駅」すら知らないと言います。現在地をスマホのマップで見せてほしいと頼んでも、「ネット繋がってないから無理」と言った感じで、欲しい答えがまったく得られませんでした。
結局、パンアメリカンハイウェイ3号線との分かれ道まで戻るしかありませんでした。
ここで引き返したら一生後悔する
無駄に時間と体力を浪費してしまい、すでに嫌気がさしています。天気は晴れから吹雪に変わっていて、心を折る充分な理由はそろっていました。
しかしここまで来て駅に行かなければ絶対後悔するでしょう。さっきのゴルフコースの柵外から駅が見えていたので、残り1kmくらいの地点までは来ているはずです。重くなった体にムチを打って歩き始めました。
パンアメリカンハイウェイ3号線の左右に見える景色はまるで違う
気力を振り絞り、パンアメリカンハイウェイ3号線を歩き続けます。
しかし左右に見える景色が、同じ場所とは思えないほど違っているのです。
右側には雪に覆われた台地と山々が見えます。
左側には雪もほとんどない、荒れた台地や山々が見えます。
わずか数百メートル、せいぜい数キロしか離れていない地点の自然環境がここまで違うとは、地球の神秘を感じざるを得ません(笑)。この美しい自然の景色が、最後の気力を与えてくれます。
とうとう駅の看板が見えた
さらに歩き続けて数分後、「Estac. TREN FIN DEL MUNDO」の看板が見えました。
この看板に心救われました。「自分は間違っていなかったのだ」と!時間も体力も浪費してしまいましたが、ここまで来た自分を褒めてあげたいです。
さらに行くと、先ほどよりしっかりした看板が迎えてくれました。
ここを右に下っていけば、お目当ての「ウシュアイア駅」です。無駄な遠回りが響いて2時間もかかってしまいましたが。
まとめ
パンアメリカンハイウェイ3号線には歩道がなく、歩行者に優しい道路ではありません。しかし犬の散歩をしている人とすれ違ったことからも、歩くのが不可能な道路というわけではないようです。好き好んで歩く人はほとんどいない道だとは断言できますが(笑)。
もし管理人と同じようにパンアメリカンハイウェイ3号線を歩いてウシュアイア駅を目指す方がいましたら、とにかく3号線を突き進んでください。魅力的と思われる近道に惑わされてはいけません。3号線が最も確実な道なのですから。
ほとんどの観光客が体験しないであろう、「パンアメリカンハイウェイ3号線を歩く」という経験は、いざやってみるとそれなりに満足できるものでした。
次回はいよいよ、「ウシュアイア駅」訪問です。
それではまた!
ブログには書けない裏話も満載!当時の感情のまま書き綴ったウシュアイア滞在記はこちらからどうぞ
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