コロンビア(Colombia)

オリジナルの日本語版とはどう違う?コロンビアのドラゴンボール

※この記事は2016年7月時点の経験を基に書かれたもので、最新の情報と異なる場合が多々あります。「昔はこうだったんだな」と、近代史の勉強のような感じで軽く読み進めてみてください。

 

日本のアニメの勢いは留まることを知らず、伸びしろ無限大です。衰退する日本の産業の中で唯一、世界に誇れるコンテンツと言ってもいいでしょう。

そんな数ある日本のアニメの中で、「ドラゴンボール」はご存じでしょうか?平成生まれ以下の世代には「昔のアニメ」という認識くらいしかないかもしれませんが、「ドラゴンボール」の人気は世界中でも凄まじいものです。もちろん、管理人も大好きです。

今回はコロンビアで放送されている「ドラゴンボール」に関する投稿です。多少の「ネタバレ」を含むので、まだ作品を見ていない方はここでページを閉じておいてください。

ドラゴンボール

先日惜しくも逝去された「鳥山明」氏によって作られた、日本を代表する漫画・アニメと言っても過言ではない作品です。

世界のどの国の人に訊いても「名前くらいは知っている」と言う、とんでもない知名度を誇る作品であり、日本の漫画界においても様々な伝説を作ったりと話題に事欠きません。

内容は主人公の「孫悟空」が仲間とともに、7つ集めればどんな願いも叶えてくれるという「ドラゴンボール」を集める旅に出るという物語です。ですが、誰もが強く印象に残っているのは、その物語の中で描かれる戦闘シーンでしょう。目にも止まらぬ高速で繰り出される体術、「かめはめ波」や「魔貫光殺砲」などの派手な攻撃技、「舞空術」や「瞬間移動」などの誰もが使ってみたくなる補助技も実に多彩です。戦闘シーン以外にも便利なメカなど様々な未来要素が描かれており、まったく飽きることなく読み進められる作品が「ドラゴンボール」です。

世界中で放送されている人気作品

英語圏だけでなく、フランス語圏、スペイン語圏、アラビア語圏などでも放送されています。セリフは各国の言語に吹き替えられているため、オリジナルの日本語音声で見たことのある人は少ないようです。

各国の言語で歌われた主題歌が使われている国もあり、まったく原型を止めていないものもあります。以下の歌はチュニジアで放送されていたアラビア語の主題歌です。

Dragon Ball Z Kai - Spacetoon 🎵 أغنية بداية دراغون بول زد كاي - سبيستون

「ドラゴンボール改」

コロンビアの状況を説明する前に、オリジナルの「ドラゴンボール改」について説明しておきます。「ドラゴンボール改」は「ドラゴンボールZ」の内容を原作に準拠し、スピーディーな展開に編集し直した作品です。当時多くの視聴者がやきもきしていた「気を溜めるのに1週間かかる」「バトル間の休憩がいちいち長い」「原作に追いつかないよう、アニメオリジナルの展開が随所に挿入されている」といった、スローな展開の「ドラゴンボールZ」を改善したものになっています。(管理人はアニメオリジナルの展開も好きですが。)

6年間に渡って放送されていた内容を、2年で放送できるくらいにまとめたものです。

コロンビアで放送されていた「DragonBall Z kai」

カルタヘナに滞在中、Aさんが部屋のテレビで放送されていた「DragonBall Z kai」を見ていました。日本語版の「ドラゴンボール改」と内容は同じです。その日の放送内容は「ベジータがフリーザに殺されるシーン」でした。

日本語版との違い

どのような点が日本語のオリジナル版と違っていたのか記載していきます。

1.セリフがスペイン語なのでやたら長い

日本語はかなり省略しても通じる言語です。詳細に説明せずとも、「自分がおかれている状況」「相手への呼びかけと状況説明」が短い言葉で伝えやすいです。

スペイン語では主語は省略できても、冠詞や動詞の変化などは省略できません。なのでどうしても、セリフは長くなってしまいます。

2.日本語版では悟空と悟飯の声は同じ声優だが、スペイン語では違う声優

悟空は大人の男性、悟飯は女性がアテレコしています。

3.ほとんどのキャラの声が低く渋め

日本語版を見たことがある方はわかるかと思いますが、ほとんどの登場人物の声は高めのような気がします。叫ぶシーンも多々ありますので、全体的に甲高い声のような気がするのは管理人だけではないと思います。

しかしスペイン語版では、低く渋い声の登場人物が多かったです。叫ぶようなシーンでも冷静な感じに聞こえていました。血管が切れるような声を張り上げている人はいなかったように思います。

ちなみに後日見たポルンガの声だけは、日本語版と近いような気がしました。

4.絵の中にセリフが収まりきらないため、カットされているシーンがある

前述のとおりスペイン語でのセリフは長いため、日本語と同じ尺の絵ではセリフが収まりきらないです。そのため、帳尻を合わせるためセリフのない絵はカットされていることもあります。カットして余った時間を使い、長尺のセリフが入る絵を長く表示しています。

5.ベジータは心臓を貫かれているのに、流暢に長くしゃべっている

日本語のように途絶え途絶えのセリフでは状況を伝えきれません。通常通り話せるような状態ではないことは明らかですが、ペラペラ話さないと次に行けません。

6.基本的にキャラの名前は日本語版と同じだが、発音が微妙に違う

悟空は「Goku」、クリリンは「Kulilin」など、基本的には日本語版と同じ名前が使われています。しかしベジータは「Vegeta」という綴りのため、スペイン語読みの「ベゲータ」となっていました。英語版の綴りを基にした、スペイン語発音の名前になっているようです。

7.かめかめ波

「Kamekameha」となっていました。悟空も「カメカメハ」と叫んでいました。

しかし、ポルンガを呼び出す呪文は日本のものと同じでした。あれほど長い呪文は正確に唱えられるのに、「かめはめ波」が正確に言えないのはなぜなのでしょうか…?

8.オープニングとエンディングの主題歌がない

1日に3話連続で放送されていました。1話目の始まりの前にはオープニング主題歌は流れず、いきなりストーリーが始まりました。次回予告は各話が終わる毎に入ります。3話目の次回予告が終わった後、超高速のテロップと共に短いエンディングが流れていました(主題歌は流れず)。

主題歌が日本語版のものなのか、スペイン語のものなのかすらわかりませんでした。

9.英語版の「DragonBall Z kai」をスペイン語の音声に吹き替えている

本編を見ている間はわかりませんでしたが、次回予告の際に判明しました。次回予告の題字は英語で書かれているのに、音声ナレーションはスペイン語だったのです。

見ていて混乱します(笑)。

コロンビア男児たちも「ドラゴンボール」は大好きだった

前回の投稿で、Aさんとその女友達と行った小旅行について記載しました。

閉鎖した塩坑を利用して造った珍しい大聖堂!塩で栄えた街シパキラ

その女友達の1人とAさんは大学時代からの付き合いで、その当時(1995年頃)Aさんも含めた大学の男子たちはずっとドラゴンボールの話をしていたそうです。当時コロンビアでも「ドラゴンボールZ」は放送されており、その人気ぶりは凄まじかったらしいです。

その女友達はあまり興味がなかったようですが、彼女の妹はドラゴンボールが大好きです。先日の旅行でも姉妹で参加し、管理人もその妹とはドラゴンボールの話を何度もしました。妹の方は毎晩22時頃から放送されている再放送も、何度も見ているようです。

ついに「DragonBall Z kai」の最終回、そして…

管理人が見ていなかった間もストーリーは着々と進んでいたようで、コロンビア出国前日の夜、ついに最終回を迎えました。

3話連続放送の2話目、宿敵であるセルを倒しました。オープニングとエンディングは以前と同様にカットされていますが、挿入歌として日本語版主題歌の「Dragon Soul」が流れました。まさかこの場面で日本語の歌を聴くことになるとは思ってもいなかったので、なんだか感動しました。おそらく英語版でも、ここでは日本語の主題歌が流れていたと思います。

あと1話分放送時間が残っていたので、3話目からは「魔人ブウ編」が始まるのかなと思っていました。ですがここでも、大きく予想を裏切られました。なんと、「DragonBall Z kai」の1話目が始まったのです。悟空が幼い悟飯とともに亀仙人に会いに行く、あの1話目が再びです。

ドラゴンボール大好きな例の妹の話によると、2016年7月時点で未だに「魔人ブウ編」は放送されていないようです。つまりコロンビアのドラゴンボールファンは、「サイヤ人襲来編~セル編」をずっと無限ループで見ているのです。なんて可哀想なのでしょう。

放送関係者へのお願い

日本ではその当時、「ドラゴンボール超」という新シリーズが放送されていました。それがコロンビアで放送される日は来るのでしょうか。

現在(2024年7月)では無事に放送されたことを願っていますが、もしまだ未放送ならばぜひ放送許可を出してあげてほしいです!コロンビアでも、みんなドラゴンボールを楽しみにしています!大人も子供も関係なくです!日本はコーヒーでお世話になっているのです!アニメくらい放送してあげてくださいよ!

この投稿が日本とコロンビアの友情の架け橋になれば幸いです。

まとめ

日本人が熱狂した「ドラゴンボール」は、遠く離れたコロンビアでも凄まじい人気です。オリジナルの日本語版を見た人はきっと、日本語版との違いを逐一ツッコミながら楽しめることと思います。管理人はほとんどのシーンのセリフを覚えていたので、「このシーンではこう言っていたはず」と思いながら見ていました。

日本のアニメを他言語で見るのも楽しいものです。できるだけセリフも全部暗記しているような作品がベストです。きっとツッコミどころが満載でしょう。言語学習としても最適なので、もし機会がありましたらお気に入りの作品を見てみることをおすすめします。

ちなみに管理人のお気に入りのセリフは以下のものです。

「Yo soy Vegeta! No tengo limites!」(俺はベジータだ!限界などない!)

 

それではまた!

 

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コロンビアについてより詳しく記した滞在記はこちらからどうぞ

99%は一生行くことのない国!?「あ、いつもコーヒーでお世話になっております。ささやかなお礼としてドラゴンボール放送しますね。経済協力だけが外交じゃない。アニメ放送だって立派な外交だ!コロンビア!」

 

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