アルゼンチン(Argentina)

今じゃケツをふく紙にもなりゃしねえ!暴落中のアルゼンチンペソ

日本円の価値が日に日に下がっていくことを痛感していると思いますが、世界の中にはそのスピードがジェットコースターのような国もあります。

今回はそんな、通貨価値の暴落に関する投稿です。

ハイパーインフレが止まらないアルゼンチン

インフレという言葉はみなさんご存知でしょう。ごく簡単に言えば、物価が上がっていくことです。インフレは経済成長に不可欠な要素なのですが、可処分所得が増えない国民にとってはマイナスの要素しかありません。

日本の物価は毎月のように上がり、月を経るごとに生活が苦しくなっているのは痛感していることでしょう。ですがそれでも、日本のインフレ速度は緩やかな方なのです。

管理人が現在(2024年9月)滞在しているアルゼンチンでは、日本では考えられない速度でインフレが進む「ハイパーインフレ」状態が続いているのです。

2012年と2024年の為替レート

実際の例で説明しましょう。管理人は12年前(2012年8月)にもアルゼンチンを訪問しました。当時と現在の為替レートを比較してみます。ARSはアルゼンチンペソです。

2012年8月:1ARS=20円

2024年9月:1ARS=0.15円

たった12年で、ARSは日本円に対して100分の1以下の価値に暴落してしまったのです。

見た目は超円高でも、物価は下がっていない

「日本円で買い物すれば、アルゼンチンでは豪遊できるじゃん!」

この為替レートだけ見ればそう思うかもしれません。ですが、その考えはまったくもって間違っています。なぜなら、物価は下がっているどころか急上昇しているからです。

サンドウィッチを例にとると、12年前は1個20ARS(約400円)でした。しかし今では1個6,000ARS(約900円)以上になっていることも珍しくありません。

単純に数字の桁が増えただけではなく、物価も上昇しているのです。

アルゼンチンの買い物レシート

12年前に両替したアルゼンチン紙幣はもはや紙屑

管理人が前回アルゼンチンを訪れた際、USDからARSに両替しました。その現金の残りが250ARSほどありました。当時の為替レートで言えば5,000円くらいです。

今回アルゼンチン滞在計画を立てる前までは、「これだけ現金が残っていれば現地で現金を引き出す必要もないだろう」と考えていました。すべてクレジットカードで済ますつもりだったので、現金は緊急事態や有料トイレ利用に備えて取っておくつもりでした。ですが、そんな考えはまったくの甘ちゃんでした。

具体的なアルゼンチン滞在計画を立て始めた際、ARSの為替レートに愕然としました。100分の1以下の価値になっていたのですから。5,000円あった貯金が、わずか12年の間にたった50円になってしまったのです。これではもはや、有料トイレすら利用できないでしょう(当時の有料トイレ利用料は、1回2ARS=約40円程度でした)。

紙屑化するアルゼンチンペソ

12年前には100円ほどの価値があった5ARS札は、今は1円にもなりません。とりあえずサンドウィッチ1個は食べることができた20ARS札は、今はたった3円程度です。もしかしたら左側の2枚の札はもう、この国では流通していないのかもしれません。

現在使用されている右側の1000ARS札はとても頼もしく見えるかもしれませんが、たった150円くらいです。これ1枚では何も飲食できません。

今じゃケツをふく紙にもなりゃしねえ

名前くらいはみなさん知っているであろう、伝説的漫画「北斗の拳」。200X年に世界が核の炎に包まれた状況から物語が始まります。

開始数ページで、盗賊が逃げ惑う一般人を襲います。その一般人を殺して持ち物を奪った盗賊は、まず食料を探し出します。食料を見つけて喜んだ盗賊は、その一般人が持っていたトランクを見つけます。そのトランクを開けると、パンパンに札束が詰め込まれていました。狂喜して奪うかと思いきや、その札束を空中に投げ捨てます。名ゼリフとともに。

「こ~~んなもんまでもってやがった。今じゃケツをふく紙にもなりゃしねってのによぉ!」

このセリフ、今のアルゼンチンで身をもって体感しています(泣)。

USDの現金で支払う際はぼったくりに要注意

アルゼンチン国内ではUSD(アメリカドル)で支払える場所も多くあります。ですが、現金で支払う場合には注意が必要なようです。USD/ARSには「公式レート」と「闇レート」があり、さらに言えば「個人商店の店主が独自に設定するレート」もあるというのです。

ある日の「公式レート」が1USD=1,220ARSだったとしましょう。通常は「闇レート」の方が得であり、1USD=1,500ARS程度のこともあります。逆に「個人商店の店主が独自に設定するレート」は1USD=900ARSであったりと、場所によってまったく扱いが違うのです。

クレジットカードで支払う際には、そのカード会社が設定している為替レートが自動的に適用されるので問題はありません。USDの現金払い時には特に注意しましょう。

20年ほど前は1USD=1ARSという時代だったらしいのですが…。

まとめ

12年前に入手したARSの価値がなんと100分の1の価値しかないという、日本では考えられないような状況がまかり通っているのがアルゼンチンです。それでもベネズエラやジンバブエなどで発生している「数兆%」の超ハイパーインフレという状況からすれば、まだ可愛いものです。ですが、いつ手持ちの現金の価値が下がるのかは定かではありません。「昨日と同じ店に来たら、今日は価格が2倍になっていた」なんてことも、ありえない話ではありません。日本でも先日の米騒動で体感したでしょう?価格など、あってないようなものだということを。

一生懸命に貯めたお金が「今じゃケツをふく紙にもなりゃしねってのによぉ!」となる前に、後悔しないように適宜使いましょう。

 

それではまた!

 

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