ポーランドの滞在を終えた後、管理人は日本に帰国することになっていました。ポーランド・ヴロツワフの空港からフライトが始まります。
ですが、その際は大変厳しい道程でした。
ヴロツワフ市内から空港へ行くにはバス「106」に乗る
ヴロツワフにはコペルニクス空港(Port Lotniczy Wrocław S.A.)という地方空港があります。
ヴロツワフに滞在し、市内から空港に行くにはバスに乗るのが一般的だと思います。
管理人は「106」のバスが停車するバス停からバスに乗りました。
チケットの購入方法は以下の記事を参考にしてください。
トラムとバスでどこでもスイスイ!移動がとても便利なポーランド!
実はこれが初めてのポーランドのバス乗車です。チケットはクレジットカードで問題なく購入できました。
ほぼ定刻通りに来たバス「106」に「乗車するよ」とアピールをして、乗り込みました。ただし、バスは1分早く到着していました。定刻ギリギリに来ていたら乗車できなかったかもしれません。
5時半という早朝でも乗客は結構いる
車内に乗り込みチケットを打刻します。空席は結構あり、座るには困りませんでした。
ですが、日曜5時半という早朝の時間帯でも乗客は結構います。このバスは空港行きのバスなので、ここの乗客はみな空港最寄りのバス停で降りるのでしょう。
コペルニクス空港の最寄りバス停はここです。
管理人がバスに乗車してから約30分で、このバス停に到着する予定です。
GPS機能が使えない不吉な予兆
バスに乗り込んでも、次のバス停情報のアナウンスはありません。振り返って見られるモニターには次のバス停名が表示されるので、一応チェックはしていました。
ですが少し不安要素がありました。SIMカードなしのスマホのGoogle Mapアプリで現在位置が表示されません。今回の旅でも前回の旅でもSIMカードを一切購入しなかったのですが、WifiをONにしさえすればGPS機能は使えるのです。地図上で詳細を調べることはできませんが、自分の現在位置だけはわかるのです。
今回も念のためGPSをチェックしていましたが、なぜかGPSが機能しません。多少の誤差があったとしても、おおよその位置を調べるにはとても便利な機能だったのです。少し不安を覚えていました。
空港最寄りのバス停でもアナウンスなし
管理人がバスに乗り込んでそこそこの時間が経ちました。周りに明るい建物は見えません。モニターを見ると、「PORT LOTNICZY(空港)」と表示されています。次が降りるバス停か、と思い下車準備をします。しかし乗車してからまだ20分しか経っていません。
「30分かかる予定なのに、いくら何でも早すぎないか?空港らしき建物がまったく見えないが?」
次のバス停が本当に空港最寄りのバス停なのか自信がなくなってきました。
「まあ終点だし、すべての乗客がここで降りるはずだ。問題ないだろう」
そう思っていると、「PORT LOTNICZY」というバス停に着きました。降りようと思いましたが、踏みとどまりました。乗客が数人しか降りていきません。終点のはずの空港最寄りのバス停で、車内に残っている乗客の方がはるかに多いです。周りを見ても建物らしきものが見えません。
「もしかしてここじゃないのか?次が本当のバス停なのか?」
何もアナウンスがないため、数秒固まってしまいました。GPSが機能していれば自分の感覚を信じることができるのに、今はそれが使えません。しかし、ここで降りることにしました。ですが時すでに遅く、ドアは閉まってしまいました。慌てて降車ボタンを押しましたが、バスはそんなことも気にせず走り出してしまいました。
「やっちまった…」
バス停を1箇所でも通り過ぎると地獄
1秒でも早く次のバス停で停まってくれと、管理人は心の中で祈っていました。時間にして1分か2分。バスが停車し、管理人は下車しました。しかし絶望です。
「ここどこ…?」
おそらく1kmか2km程度しか走っていないはずです。ですが、まったくわからない場所に来てしまいました。行きに通った道とは違うように感じます。何かトラブルがあったときに備えて早めに宿をチェックアウトしたので、時間にはまだ余裕があります。とりあえずバスが走ってきた方向に歩き出します。
-5℃という気温の中雪が積もる歩道を、リュックを背負いボストンバッグを抱えてひたすら歩きます。途中空港行きのバス「106」を見かけました。なので、方向は合っているはずです。数秒間に合わなかったためそのバスには乗れませんでしたが、そのバスから降りた乗客に空港の方向を尋ねます。ちゃんと自分が進もうとした方向で合っているようです。
歩いても歩いても辿り着かない空港
GPSは多少機能しているようですが、歩けども歩けども空港らしき場所に辿り着きません。歩きながらGPSを見ていると逆方向に進んでいるようにすら見えます。別の人に空港までの方向を尋ねましたが、なんと今歩いてきた方向を指しています。
「終わったかもしれん…」
フライトチェックイン時間も刻々と迫ってきています。心が絶望に覆われますが、諦めるわけにはいきません。四の五の言ってられない状況に陥ったため、最後の手段を取ります。
親切な運転手の方たち
正直うまく行くかわかりませんが、ヒッチハイクをすることにしました。しかしこんな暗い時間に辺鄙な場所で手を振る怪しい人間に近付いてくれる車はありません。多くの車が距離を取って管理人の横を通り過ぎていきます。
「万事休すか…」
諦めかけたそのとき、1台の車が停まってくれました。空港の方向を聞くと教えてくれました。
「しかしここはもっと図々しく行くべきときではないだろうか?」
そう思って、空港まで乗せてってもらえないか聞きました。
「俺は空港の古い建物の方で働いているので空港までは乗せてってあげられないけど、近くまでなら乗せてってあげるよ」
なんと親切な方でしょう!今出勤中のようです。管理人が目指していた場所とはまったく違う場所に向かっていきます。もしこのまま歩き続けていたら絶対に辿り着けなかったことがわかりました。その車はロータリーの入口まで送ってくれました。
「そこをまっすぐ行けば空港だから」
何度もお礼を行って降車しました。ここまで来れば大丈夫だろう。そう思っていましたが、空港らしき建物がまったく見えません。しかもそのロータリーに設置してある看板には、一方が「空港」、もう一方が「ターミナル」と書いてあります。さっきの運転手は空港方向に行けばいいと言っていましたが、確信がありません。時間もないので迷っている暇はないのですが、ここで間違うと完全にアウトです。なので、もう一度ヒッチハイクをすることにしました。
何台か通り過ぎた後、1台の車が停まってくれました。今回は乗せてほしいと言う前にドアを開けてくれました。空港のすぐそばまで乗せてってくれるようです。先ほどの運転手が指示した方向に走っていきますが、距離がかなりあります。飛ばしているのにもかかわらず5分くらい走ったでしょうか。ようやく空港らしき建物が見えてきました。歩いていたら一体どれくらいの時間がかかったでしょうか?そして、空港まで200mくらいのところで降ろしてくれました。何度もお礼を言って下車しました。
空港の灯りに心が救われた
ようやく、誰の目から見てもわかる空港です。
こんなに建物の灯りがうれしく感じたことはありません。しかし、降り過ごしたであろうバス停は見えません。まったくもって初めて見る景観しかありません。
すでにクタクタな状態で建物内に入ります。無料のWifiにつないで地図を確認すると、空港最寄りのバス停はここから数百メートル離れているようです。だから空港最寄りのバス停だと認識できなかったのです。
まとめ
ポーランドのヴロツワフ空港行きバスに乗る際は、以下の点に注意してください。
- 「乗車するよ」とバス運転手にアピールして停車させる
- 車内のモニターで次のバス停の情報を逐一チェックする
- 空港最寄りのバス停は、空港からかなり離れたところにある
- 車内アナウンスは一切なし
- 空港行きのバスでも、乗客はそこで降りるとは限らない
- 目的のバス停に着いたらすぐに降車する
管理人のようなミスを繰り返さないためにも、充分注意してください。
それではまた!
ブログには書けない裏話も満載!当時の感情のまま書き綴ったポーランド滞在記はこちらからどうぞ
Amazon.co.jp: 36歳にして既に、老後を過ごす男が行き着く明日はどっちだ!?「ポーランド編」 特質体験記 eBook : 山神明智: Kindleストア
【PR】「稼ぐ」のに特化したWordpressテーマ(このブログは「AFFINGER」を使用しています)
【PR】あなたも自身でブログ開設(このブログでも利用している、世界中どの国でも快適に利用できるレンタルサーバーです)
【PR】海外旅行にはまずこの1枚!入会費・年会費一切不要のお得なエポスカード!
(管理人もエポスカードには大変お世話になっています。)