※この記事は2012年1~3月時点の経験を基に書かれたもので、最新の情報と異なる場合が多々あります。「昔はこうだったんだな」と、近代史の勉強のような感じで軽く読み進めてみてください。
日本では「詰め込み教育はよくない」とか「ゆとり教育はやっぱり失敗だった」とか、教育方針に関する話題は事欠きません。
フィリピンでの教育方針はどうなのかはわかりませんが、英語学習に関して言えば「ギチギチに詰め込みまくった教育方針」です。
今回はそんな詰め込み放題の授業スケジュールに関する投稿です。
各授業は90分
大学生や高専生として過ごしたことのある方は「90分授業」を経験したことがあると思います。「人間が集中できる限界の時間」とも言われる90分を基本として授業が組まれています。
1日の授業数は5コマ
管理人が通っていた語学学校「SME」を例に挙げます。1日の授業数は5コマあり、朝から夕方まできっちり英語の勉強をすることができます。実際に受けていた授業スケジュールはこんな感じです。
1コマ目:選択制クラス(スピーチ);8:50~10:20
2コマ目:少人数クラス(1対4);10:30~12:00
昼休み:12:00~13:00
3コマ目:マンツーマン読み書き;13:00~14:30
4コマ目:選択制クラス(イディオム);14:40~16:10
5コマ目:マンツーマン会話;16:20~17:50
これは初日にSAと相談して作成されたスケジュールなので、学生ごとに違います。また、授業ごとに担当の先生は別なので、最低でも5人の先生と関わることになります。
1コマ目:選択制クラス(スピーチ)
ここではバッチメートの2人と一緒でした。先生1人に対して生徒は20人くらいいます。どの授業でも、新入生は自己紹介をしてから授業開始です。
初日の内容は発音に関しての授業でした。先生はフィリピン人女性ですが、英語の発音はきれいです。ネイティブ並みのスピードで話し、英語教師としてまったく問題ないレベルです。
授業はもちろん全編英語で行われます。先生の言っていることもわかるし、発言も問題なくできます。しかしこの授業は、英語初心者には少し難しいかもしれません。
2コマ目:少人数クラス(1対4)
ここでも先ほどのバッチメート2人と一緒でした。1対4のクラスですが、我々3人しかいません。ちょうど先週で全員が卒業したようで、数週間後に別の学生が入ってきました。
ここの先生もフィリピン人女性ですが、発音も問題なく、我々のレベルに合わせて少しゆっくり話してくれているようです。少人数クラスなので、我々の希望を受け入れて授業を進めてくれます。このクラスもとてもいい雰囲気です。
ちなみに授業初日、この先生は別の時間に受け持っている学生の話をしました。その学生は週末一緒に旅行するメンバーを探していたようで、よければ紹介すると言ってくれました。管理人はすぐさまお願いし、後日友人を作ることに成功しました。
授業中でも積極的に学生同士の繋がりを手助けしてくれる、ありがたい先生でした。
昼休み
午前中2コマの授業を終えた後は昼食です。ここの食堂は給食のような形式で食事を提供しています。ご飯、スープ、おかずの皿を取っていき、余っていればおかわりも可能です。
以前も書いたように韓国人経営の学校だけあって、韓国人に配慮したメニューが多いです。3食いつでもキムチは常備されており、スープも辛い物とそうでない物が選べます。キムチが苦手な人にとっては、いささかきつい食生活になるかもしれません。
3コマ目:マンツーマン読み書き
1畳ほどの狭い教室に椅子が2つと机が1つあり、そこで授業を行います。
ここの先生もフィリピン人女性ですが、発音も申し分ないです。世間話をしたり、テキストに沿って進めていきます。学生のレベルに合わせたテキストを使うので、簡単すぎたり難しすぎたりすることはありません。
毎日の授業の終わりには宿題を出され、日記を英語で書くように言われます。日記と言っても単なる感想ではなく、毎日与えられるお題を基に記述します。一定日数以上日記を書くと、あるご褒美がもらえるのでやる気も上がりました。
4コマ目:選択制クラス(イディオム)
先生1人に対して学生が20人以上と、発言する機会は少なくなります。ですが、先生はまんべんなく当てて発言の機会を作ってくれます。
ここの先生はフィリピン人男性ですが、やはり流暢な英語を話します。この授業では週ごとに、あるテーマを決めてイディオム(熟語)を勉強していきます。初週は食べ物を含んだ熟語を勉強していくというものでした。聞いたことのあるものから、初めて聞くものまで多様な表現があり、とてもおもしろい授業でした。
5コマ目:マンツーマン会話
1畳ほどの狭い教室に椅子が2つと机が1つあり、そこで授業を行います。ここの先生はフィリピン人男性ですが、少し発音にクセがある英語を話します。しかしそれでも問題なくこなせます。会話の授業ですが、テキストを使ったりもします。
この授業の終わりにも毎日宿題を出されます。与えられたお題に対して、何人かの意見を聞いてくるように言われます。意見を聞くにはもっとたくさんの知り合いを作る必要があるので、コミュニケーション能力も鍛えられます。
エクストラステージ:イブニングスパルタ
5コマ目の授業が終わると夕食の時間です。「これで1日の授業がようやく終わった…」と思ったそこのあなた、考えが甘いです。なんとこの学校ではさらに授業があります。
イブニングスパルタと呼ばれるダメ押しのクラスが、19:00~21:00という120分間行われるのです。なんとうれしいサービスでしょう(笑)。
このイブニングスパルタにも数種類のクラスがあり、管理人が割り振られたクラスはSitcom(スィットコム)という、映画を見てセリフを聴き取ろうという授業内容です。初日の映画はカンフーパンダで、あるシーンを何度も見せられて、何と言っているかを聴き取ります。これは思っているより、かなり難しいです。授業では先生が学生に合わせて比較的ゆっくり話してくれていますが、映画だとネイティブスピーカーがアテレコしているのでとてつもなく速いのです。120分という長丁場も、あっという間に過ぎ去っていきました。
さらなる特典:モーニングスパルタ
字面からイメージできるでしょう(笑)。そうです、1コマ目の授業の前に行われるモーニングスパルタです。6:40~8:10までの早朝クラスです!
モーニングスパルタも数種類のクラスがあり、管理人が割り振られたのはCNNニュースの聴き取りクラスです。先生があらかじめ録音しておいた音声を流し、ところどころ空欄のある台本のプリントを埋めていきます。これも相当に難しいです。音声は何回か流してくれる上に、集中すべきところもわかっているのに聴き取れません。たとえ聴き取れても答えのスペルに自信を持てない、半分も正解できないような最高難度の授業です。
朝一からこんなハードな授業をこなしておけば、その後の授業の聴き取りなど造作もないことです(笑)。
スパルタクラスはタイムカードで管理されている
これらのスパルタクラスの出席はしっかり管理されています。各学生にタイムカードが用意されており、授業の最後に先生にサインしてもらいます。代返といった不正行為は当然できません。
このスパルタクラスは入学後4週間は出席が義務付けられており、一定の授業数欠席すると、以下のようなペナルティが発生します。
- 先生と合わないときに、替えてもらうことができなくなる
- 外泊ができなくなる
短期滞在者にはあまり意味のないペナルティに思えるかもしれませんが、管理人にとっては重要でした。というのも後日一部の先生を替えてもらいましたし、外泊もしました。もしスパルタクラスをサボっていたら、窮屈な環境のまま生活せざるを得ませんでした。
なので、みなさんもサボらずに参加しましょう。
まとめ
フィリピンでの語学留学は、とにかく英語漬けです。授業に参加するだけで、1日に11時間も勉強することができるのですから。欧米の語学学校ではせいぜい1日5時間くらいです。これを鑑みるだけでも、フィリピンの授業量は倍以上であることがわかります。
どうやっても英語が習得できないとお嘆きのあなた、それは絶対的な勉強量が足りていないからです!英語を話せるようになるには、これくらいの勉強量は絶対に必要です。どうせ留学するなら、短期間で密度の濃い勉強ができる環境を選択してみてはいかがでしょうか?
それではまた!
ブログには書けない裏話も満載!当時の感情のまま書き綴ったフィリピン滞在記の英語版はこちらからどうぞ
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